楽園の泉へ

唐突にすみませんが
アーサー・C・クラークについて。


もう、周知の方がほとんどだろうと思いますが
さる3月19日に巨匠SF作家である
アーサー・C・クラークが亡くなられれました。


さすがにもう90でしたから
ショック、というほどの事件ではないのですが
それでもアーサー・C・クラークが亡くなった
と聞くと、なんとも言えない感慨があります。


本当はすぐにでも何か書きたかったんですが
どうにも言葉がまとまらなかったので
今更ながらに少し書いておきます。
# 世界樹が余り進んでない、というのもあります、えぇ。


まあ、少なくはないでしょうが私が
アーサー・C・クラークに触れたのは
映画『2001年宇宙の旅』からであり
多分にミーハーである事は否めません。


そんな人間ですが、いやだからこそというか
まず触れたのが2001年からだったので
アーサー・C・クラークと言う名前に
自分は幸運な出会いをして
引きずり込まれたのも当然だった、とも思います。
# DaisyDaisyの歌を覚えたりとか、してました。


まあ、多少とも『世界樹の迷宮』に絡めて言っておくと
世界樹の迷宮2』のオープニングを見たりして
天空の城ラピュタとかを思い浮かべる人も多いでしょうが
私がまず思ったのは、「軌道エレベーターだ!」でした
もちろん、タイトルにもしてる楽園の泉を思い浮かべたわけです。
# 当然、天空の城はラピュタではなくSFらしく成層圏プラットフォームです。


本当は、この『楽園の泉』の名前は
世界樹の迷宮2』で、天空の城とかの謎が
あらかた解けた時に日記のタイトルにしようと
その瞬間に決めていたくらいなんですが
その途中で、こうして思いがけず訃報を知ってしまったので
その時になって白々しくだすのも、どうかなと思うので
ここで出してしまいます。


さらに言うと『楽園の泉』は、私の中で
一番好きなアーサー・C・クラーク作品でもあります。
# その次が2001、3番目は太陽からの風。


どんな作品であれ、軌道エレベーターが登場すると
それだけで興奮するという、困ったフェチは
この作品のせいだと言っても過言ではない
というか確実にそうです。


一人の技術者が強い意思をもって
一つの困難へと真摯に向かい合い、そして成し遂げる
そこに描かれる巨大人造物の脅威とセイロン(タプロバニー)への愛
アーサー・C・クラークのらしさが
これでもかと詰まった珠玉の一冊だと思います。


たしか、これを書いたとき
アーサー・C・クラークは重病を申告されていて
もう長くは生きられないと言われてたと記憶していますけど
そういう状況の中で、自身の結実とも言える作品を
書き上げている事も、感嘆いたします。


まあ、セイロンを南に強引に持っていったりしてるのはご愛嬌ですが
# そう考えると北国にある世界樹はご立派ですね。
カーボンナノチューブなども登場して
もしかしたらいつか、と思えるSFガジェットとして
今なお燦然としている技術である
軌道エレベーター物の古典(といっていいのかな、もう)である
『楽園の泉』はそんな名作です。


そんなわけで(どんなわけで)
アーサー・C・クラークの冥福を祈りつつ
世界樹の迷宮』を昇って行こうかと思います。
# やっぱり、まとまりのない変な文章になってしまった。
# まあ、弔辞でそんなにしっかりした言葉って出せないよね。